女子卓球レーティング

囲碁将棋などで有名な実力計算方式である"イロレーティング"を卓球に応用し、ITTFランキングでは測れない「実力」を試算しました。イロレーティングをもとに、トーナメントドローに応じたモンテカルロシミュレーションを加えた勝敗予想を提供します。さらにイロレーティングを超える「AIレーティング」を開発しています。

女子卓球世界ランキング速報 韓国オープン終了後

女子卓球世界ランキング速報です。

東京オリンピックの代表選考は、世界ランキングで日本選手2位までに入れば当確、3人目は推薦枠となります。女子代表枠は、石川選手、伊藤選手、平野選手の3人にほぼ絞られていますが、この3人は僅差であり、どの2人が当確になるかは全くわかりません。

公式の世界ランキングは毎月初めに発表されますが、計算方式が簡単なので、速報していきたいと思います。なお、テニスに倣って、最終的に年末時点で有効になる分だけの「レースポイント」も計算します。ランキングではなく、このレースポイントの積み重ねが、年末時点の最終ランキングに影響を与えます。

    石川佳純 伊藤美誠 平野美宇
    成績 ポイント 成績 ポイント 成績 ポイント
2018-02 チームワールドカップ 5勝 1500 1勝 300    
2018-07 オーストラリア・プラチナ SF 1800 QF 1575 QF 1575
2018-08 ブルガリア QF 1260     QF 1260
2018-08 チェコ Win 1800 QF 1260 QF 1260
2018-09 女子ワールドカップ 4位 1913     QF 1785
2018-11 スウェーデン QF 1260 Win 1800    
2018-11 オーストリア・プラチナ     R16 1350 R16 1350
2018-12 グランドファイナル QF 1785 R16 1530 R16 1530
               
2018-04 2018世界選手権団体 7勝 1750 8勝 2000 6勝 1500
2019-01 ハンガリー            
2019-03 カタール・プラチナ R32 675 QF 1125 R16 900
2019-04 2019世界選手権 R16 1200 R32 900 QF 1500
2019-04 アジアカップ 3位 1170     6位 855
2019-05 中国・プラチナ R16 900 SF 1465 R16 900
2019-06 香港 R16 720 2位 1440 SF 1170
2019-06 日本・プラチナ R16 900 R32 675 SF 1465
2019-07 韓国 QF 900 QF 900 R16 720
               
レースポイント 2019年上位8大会など 9位 8215 5位 8505 4位 9010
ランキングポイント 過去1年間上位8大会など 6位 13068 7位 12420 8位 11965

基本的には、2019年の大会のポイントの上位8大会の合計をもとにランキングが計算されます。2018年の大会は、12か月後または2019年の同一大会終了時(特別大会の場合)に失効していきます。すなわち、2019年の韓国オープン終了時は、2018年韓国オープンのポイントが失効します。ただし、2018年の世界選手権団体は2年置きに開催されるため、2019年末でも失効しません。なお、T2ダイヤモンド大会でのポイントは上位8大会とは別に純増加算されます。

ポイントは大会規模と上位進出具合によって異なりますが、2019年の大会は優勝者に手厚いポイント配分に変わったことと、オリンピック前年で中国選手が人数・強さともに抜きん出ていることなどから、ポイントを稼ぐことが難しくなってきています。

石川選手は最近の大会では上位進出が減っており、だんだんとランキングポイントを失ってきています。実際、今年の成績で出場資格を得るT2ダイヤモンドについて、第1回マレーシア大会については出場を逃すところでした。中国が派遣選手を絞ったため、なんとか出場できるようになりました。

平野選手はランキングは3人の中で最も低いですが、最近の難しい中でも大きめの大会で上位入賞して2019年のポイントを稼いでおり、今後の伸びしろがある状態になっています。実際に、平野選手のレースポイントは日本人の中でトップになっています。