女子卓球世界ランキング・イロレーティングで早田選手が評価される理由

前回のイロレーティングの結果について、早田選手が評価されているのが目立ったと思います。今回はその理由について考察してみたいと思います。

早田選手のレート推移の詳細を取り出してみました。

大会日程	対戦相手	相手レート	勝敗	自分レート	増減
2018-02-25	YU Mengyu	1516	Lose	1484	-16
2018-02-25	CHA Hyo Sim	1499	Win	1501	17
2018-03-11	平野美宇	1516	Lose	1485	-16
2018-05-06	MESHREF Dina	1399	Win	1498	13
2018-06-03	SOLJA Amelie	1490	Win	1514	16
2018-06-03	伊藤美誠	1630	Lose	1503	-11
2018-07-29	YANG Haeun	1476	Lose	1485	-18
2018-08-26	武楊	1540	Lose	1471	-14
2018-11-04	LOEUILLETTE Stephanie	1372	Win	1483	12
2018-11-04	陳夢	1691	Lose	1475	-8
2018-11-04	MORET Rachel	1432	Win	1490	15
2018-11-11	BILENKO Tetyana	1394	Win	1502	12
2018-11-11	平野美宇	1587	Lose	1489	-13
2018-11-11	HAN Ying ^	1571	Win	1510	21
2019-02-17	LIU Jia	1448	Win	1524	14
2019-02-17	劉詩雯	1722	Win	1549	25
2019-02-17	POTA Georgina	1437	Win	1560	11
2019-02-17	橋本帆乃香	1594	Win	1579	19
2019-03-24	NOSKOVA Yana	1405	Win	1587	8
2019-03-24	芝田沙季	1706	Win	1610	23
2019-03-24	SZOCS Bernadette	1603	Win	1626	16
2019-03-24	平野美宇	1565	Win	1640	14
2019-03-24	鄭怡静	1630	Win	1656	16
2019-03-31	BILENKO Tetyana	1390	Win	1662	6
2019-05-05	PERGEL Szandra	1423	Win	1669	7
2019-05-05	MIKHAILOVA Polina	1481	Win	1677	8
2019-05-05	蘇慧音	1477	Win	1685	8
2019-06-02	顧玉婷	1559	Lose	1663	-22
2019-06-16	陳夢	1933	Lose	1657	-6
2019-07-07	劉詩雯	1821	Lose	1648	-9
2019-08-18	橋本帆乃香	1522	Win	1659	11
2019-08-18	田志希	1633	Lose	1640	-19
2019-08-25	SHIN Yubin	1440	Win	1648	8
2019-08-25	伊藤美誠	1703	Lose	1634	-14

これによると、2019年の2月〜5月で、怒涛の13連勝を成し遂げており、それによりレートを引き上げていることがわかります。その間の大会成績は、ポルトガルオープン（チャレンジプラス）優勝、カタールオープン予選敗退、オマーンオープン（チャレンジプラス）優勝、中国オープン予選敗退、セルビアオープン（チャレンジプラス）優勝、となっています。

表の点数推移とあわせて考えると、イロレーティングの特性が見えてきます。すなわち以下です。

• 弱い相手でも勝ち続けることでレートは増える（下位大会の優勝はレートアップに貢献する）
• ランキング対象外の相手に敗退することで、敗退によるマイナスを無くすことができる（上位大会は早めに予選落ちしたほうが、相手がランキング外になる可能性が高く、ポイントマイナスを防止できる）

早田選手の2019年2月〜5月は、たまたまこの流れに乗ったものと思います。もちろん、劉詩雯選手、平野選手、鄭怡静選手への勝利が含まれており、早田選手のこの時点の結果はレーティングに恥じないものになっていますが。