女子卓球レーティング

囲碁将棋などで有名な実力計算方式である"イロレーティング"を卓球に応用し、ITTFランキングでは測れない「実力」を試算しました。イロレーティングをもとに、トーナメントドローに応じたモンテカルロシミュレーションを加えた勝敗予想を提供します。さらにイロレーティングを超える「AIレーティング」を開発しています。

イロレーティング算出方式の再定義

2020年になってITTFのランキングページが新しくなりました。2019年後半からstatsの試合記録の更新が滞るようになったかわりに、新ランキングページの試合記録は最新化されているようです。そのため、イロレーティング算出を新ランキングページの試合記録を元に行うように変更して、以下に再定義します。

  1. レーティング計算対象プレイヤーは、最新のランキング掲載プレイヤーとする(2020年1月では女子1108名)。
  2. レーティング計算対象試合は、新ランキングページに掲載されている試合(おおよそ2017年以降)のうち、対象プレイヤー同士の全試合とする*。掲載されている試合はシニア以外も対象とする。なお、一度対象候補として収集した試合は、将来的に新ランキングページから非掲載となっても、対象候補のままとする。
  3. 対象プレイヤーのレーティング初期値は1500とし、極力、日時順で、対象試合を適用して、レーティングを更新する。
  4. イロレーティングの更新度合いを規程する変数K=32とする。
  5. 適用10試合未満の新規プレイヤーについては、適性な値に早期に収束させるため変数K=128とする。その試合相手は、新規プレイヤーの影響を受けないようにK=0とする。ただし、新規プレイヤー同士の試合ではお互いK=32のままとする。
  6. 対象全試合を適用しても10試合未満のプレイヤーについては、イロレーティング対象外とする。

*全試合のスクレイピングには時間がかかるため、当初は、どちらかのプレイヤーがランク500位タイ以内である試合のみを対象とする。

なお、イロレーティングの基本知識については、イロレーティング - Wikipediaを参照してください。

従来は上位300位のプレイヤーのみ取得していましたが、今回は全掲載プレイヤーが対象になりました。その代わり、試合数の少ないプレイヤーのレーティング計算の手法として上記Wikiにも記載されている、項5・6を採用しました。